こんな歴史があったのか。オフィス街に佇む小さな神社

名前は「さいの木神社」。

JRの高架下をくぐって、ファミリーマートを横切り、右に曲がるとこちらが現れます。さあ、矢印の方向に歩きましょう。


お、見えてきました。ここが神社の入り口です。


ここは無人の神社なのですが、敷地内はキレイに手入れされています。いつ行っても手入れが行き届いているので、地域の方に大事にされているんだなとわかります。

こちら↓は手水舎?お水は出ておりませんでした。


お社はこちら。


さて、この神社、「さいの木」というちょっと変わった名前をしていますが、調べてみると「細目木(さいのき)」という地名なんだそうです。

さかのぼること江戸時代、淀川は洪水による川の氾濫が多く、付近の村民は困り果てていたそうです。幕府に排水路を作ってほしいと懇願したものの受け入れてもらえなかったとのこと。

そこで、一柳太郎兵衛、西尾六右衛門、澤田久左衛門という3人の庄屋さんが先頭に立って、幕府に訴えました。

ようやく工事の許可をもらえたものの、費用は自腹で出せという無茶苦茶なものでした。3人の庄屋さんは、それは無理だから少し補償を出してほしいと訴えると、なんと許可を取り消されてしまったのです。

仕方なく無許可のまま工事を強行し、村民で力を合わせなんとか水路を完成させましたが、幕府の怒りを買い出頭を命じられてしまいます。これを受け、3人は「細目木(さいのき)」付近で、江戸の方角を向いて抗議の自決をしました。(その後、幕府も補助金を出して中島大水道を完成させました)

「さいの木神社」は、そんな大工事に命を懸けて尽力した3人を神として祀った神社なのです。


ちなみにご神木は、「にれけやき」というケヤキ。近くに立つと結構大きいです。


人々の暮らしを守りたい、そんな人を想う気持ちが感じられる「さいの木神社」。新大阪に来られた際にはぜひ足を運んでいただければと思います。

場所: さいの木神社

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